![]()
![]()
style : House
![]()
![]()
Interview
ブレイクビーツ・シーンの寵児、ハイパーがキャリア初となるオリジナル・アルバム『…WE CONTROL…』を完成させた。クラブでの爆発力を考慮しながらも、ポップ・ソングとしては無駄になってくる長尺のループを削ぎ落とし、よりソング・オリエンテッドな楽曲を中心に構成。ハードコア・パンクの精神が爆発したド迫力のロック・チューン"We Control"。かつてのブラーを彷彿とさせるようなガジェットなポップ・ソングに仕上がったアダム・アンド・ジ・アントの名曲"Ant Music"のカバー。初期ワープハウスを思わせる"Electro Lude"など、初期テクノやエレクトロの影響を反映させつつ、ロックのダイナミズムが迸るエネルギッシュな1枚に仕上がっている。アルバムについて来日したハイパーに語ってもらった。
KSR : アルバムを通して聴いても約40分ほどのコンパクトな構成。聴いた感じも爆発力のあるトラックがあっと言う間に駆け抜けていく感じで、非常にタイトでポップな作品に仕上がっていますね。
HYPER : 今までの12インチみたいに長いダンス・トラックを作るよりも、DJじゃ出来ないようなものを表現したかった。だから歌モノで自分が持っている色んな要素を表現できる作品を作りたかったんだ。ラジオや車の中で気軽に聴けるようなね。
KSR : なるほど。今作は非常にパンキッシュな要素を感じさせるのですが、そうした音楽からの影響はやはり強かったのでしょうか?
HYPER : 昔からエクストリーム・ミュージックやパンク、ハードコアを好んで聴いていたね。で、13、14歳くらいの頃からディスコとかダンスを平行して聴いていた。今回の作品にはその両方の要素が自然に反映されているんじゃないかな。
KSR : ちなみにどんなアーティストを好んで聴いてたんですか?
HYPER : セックス・ピストルズやシャム69、ブラック・フラッグ、デッド・ケネディーズやマイナー・スレッドとかかな。
KSR : ピストルズはともかく、それってダンス・トラックを作るアーティストが聴くにしては結構ハードコアなヤツばかりですよね?
HYPER : メインストリームのものよりももっとアグレッシヴなものの方が興味を惹かれるんだよね。でも、ザ・サブウェイズとかポップなロックンロールをやってるヤツらも好きだよ。彼らとは知り合いで、今作は彼らにインスパイアされた部分もあったんだ。そのうち是非歌ってもらおうと思ってるよ。
KSR : そうしたハードコアな音楽をダンス・ミュージックに結びつけるのは大変でしたか?
HYPER : いや、ほら、元々テクノとパンクってずっと昔からくっついているものだしね。例えばジョン・ライドンにしたってPILをやったり、レフトフィールドで歌ったりしていたじゃない?
KSR : そうですね。"We Control"が特にそうですけど、いわゆるポップなロックとダンスのミックスに比べ非常にアグレッシヴですよね。
HYPER : そうだね。今聴いているロックのエレメントが入ってるヤツってホントにつまらなくて音もクソだと思ってるんだ。だから自分がロックなトラックを作るって時は本物のロックのエネルギーをそこに入れていきたいと思ってた。だからハードにしたんだ。みんなのド肝を抜いてやろうって思ったんだ。それこそポゴダンスを踊らせてやるくらいにね。
KSR : ちなみにライヴはもう生演奏中心のバンドスタイルなんですよね?
HYPER : そう。ロンドンでやったんだけど、リアクションもすごいよかった。リロイはでかくてパフォーマンスも映えるからね。
KSR : 一方で初期のワープハウスのような質感のある"Electro Lude"や、アンニュイなメロディラインが印象的な"Morning"のように、初期のテクノや80'sの影響のある曲も多くて、アルバムはバラエティに富んでますね。
HYPER : "Electro Lude"は80年代後半のエレクトリックな感じをすごく表した曲だと思う。自分は80年代に育った人間だからね。ニューオーダーやデュラン・デュランが大好きだし、シンセに愛情を感じてるからさ。あと、最近の完成度の高い曲よりも80年代の曲の方が逆に新鮮だったりするんだよね
KSR : 例えば最近のダンス・シーンのエレクトロの勢いってやっぱりそういう荒削りな新鮮さとかが関係していたりするのでしょうか?エレクトロを軸にダンス・シーンに再び活気が戻っているような印象もあります。
HYPER : そうだね。勢いは戻ってきてると思うな。12インチがあんまり売れないし、CDも売れなくなってきている。でもMP3でダンス・ミュージックの売り上げがよくなっていたりと不思議な状況が起きているよね。エレクトロの流れでテクノの元気がよくなっているというのもある。スウィッチみたいなグリッチー・ハウスやドラムンベースも勢いが戻ってきていると思う。まあ、歴史は繰り返されるからね。テクノロジーの成長に壁がでてきていて、ダンス・ミュージックの進化が遅くなったているのかもしれないし。まあ、ブレイクダンスをストリートで見はじめたら本格的に戻ってるって確信できるのかも(笑)。自分たちがこれを作りはじめたときはダンス・ミュージックが死んでいた年だった。だからこれでロックやダンスが元気になって、それらが自分たちにとっていいものであればいいと思うけどね。アルバムを楽しんでくれると嬉しいね
![]()
![]()
![]()
![]()
![]()